2026/07/25

概要

MITSUBISHI MELSECシーケンサのEtherNetポートで利用できるMCプロトコル通信機能のプロトコルの中で、3Eフレームのバイナリコードでの通信方法について解説します。
MELSECシーケンサはMCプロトコルコマンドを受信するとコマンドに対応するデータを返信するのでラダープログラムは不要です。
Ethernetポートを利用したMCプロトコル通信は、TCP/IPとUDP/IPの両方の通信プロトコルが利用して通信を行います。

MCプロトコルとは

パソコンや上位機器からMCプロトコルコマンドをMELSECシーケンサに送信し、シーケンサのラダープログラム不要でデバイス(リレーやデータメモリ)の読出し・書込み・モード変更などを行うシリアルおよびEthernet通信で使用するプロトコルです。

フレーム(通信伝文)の種類

外部機器からEthernetで接続した場合のMCプロトコルのアクセス範囲は以下のようになります

MCプロトコル Ethernetフレームの種類
フレーム特徴互換性のある伝文対応コード
4E3Eフレーム+"シリアル番号"SLMPの伝文ASCII/BIN
3EQnAシリーズのEthernetユニット用SLMPの伝文
QnAシリーズEthernetユニットの伝文
ASCII/BIN
1EAシリーズのEthernetユニット用AシリーズEthernetユニットの伝文ASCII/BIN
【参考】 シリアル通信で接続したときのフレーム
フレーム特徴互換性のある伝文形式
4C最大のアクセス範囲QnAシリーズのシリアルコミュニケーションユニット専用(QnA拡張フレーム)1~5
3CQnAシリーズのデータ交信用QnAシリーズのシリアルコミュニケーションユニット専用1~4
2CQnAシリーズのデータ交信用Aシリーズのシリアルコミュニケーションユニット専用1~4
1CAシリーズのデータ交信用Aシリーズ計算機リンクユニット専用1~4
【参考】 シリアル通信で接続したときの形式
形式コード備考
形式1ASCII
形式2ASCIIブロック番号を付加
形式3ASCIISTX,ETXで囲んだ形式
形式4ASCII末尾にCR LFを付加
形式5BIN4Cフレームのみで使用可

3Eフレーム バイナリコードの伝文

Ethernet TCP,UDPのヘッダ部分を除く

要求伝文

接続局(自局)のDM10の値を読み出す例
サブヘッダアクセス経路要求データ長監視タイマ要求データ
ネットワーク番号PC番号接続先ユニットI/O番号接続先ユニット局番号コマンド
読み出しサブコマンド先頭デバイス点数
500000FFFF03000C000800010400000A0000A80100
  • 要求データ長 : 監視タイマから要求データの最後までのバイト数 : 000C (12byte)
  • 監視タイマ : 0.25秒 x 設定値 (0001H~0028H を推奨) : 0008 = 0.25 x 8 = 2秒
  • 読み出しコマンド : 0401
  • サブコマンド : 0000
  • 先頭デバイス : A800000A : A8=DM, 00000A=10
  • 点数 : 0001 : 1個

応答伝文

サブヘッダアクセス経路応答データ長終了コード応答データ
ネットワーク番号PC番号接続先ユニットI/O番号接続先ユニット局番号
D00000FFFF0300040000003412
  • 応答データ長 : 終了コードから応答データの最後までのバイト数 : 0004 (4byte)
  • 終了コード : 0000
  • 応答データ : 1234 (16進数)

コマンド一覧

4C/3C/4E/3Eフレーム用コマンド一覧
コマンド機能
0401一括読み出し
1401一括書き込み
0403ランダム読み出し
1402ランダム書き込み
0406複数ブロック一括読み出し
1406複数ブロック一括書き込み
0801モニタデータ登録
0802モニタ
041A配列型ラベルの一括読み出し (iQ-Rシリーズのみ)
141A配列型ラベルの一括書き込み (iQ-Rシリーズのみ)
041Cラベルのランダム読み出し (iQ-Rシリーズのみ)
141Bラベルのランダム書き込み (iQ-Rシリーズのみ)
0613バッファメモリ一括読み出し
1613バッファメモリ一括書き込み
0601インテリジェント機能ユニット一括読み出し
1601インテリジェント機能ユニット一括書き込み
1001リモートRUN
1002リモートSTOP
1003リモートPAUSE
1005リモートラッチクリア
1006リモートRESET
0101CPU形名読み出し
1630リモートパスワードアンロック
1631リモートパスワードロック
0619折り返しテスト
1617エラー情報クリア
1810ディレクトリ/ファイル情報読み出し
1811ディレクトリ/ファイル情報サーチ
1820ファイルの新規作成
1822ファイルの削除
1824ファイルのコピー
1825ファイルの属性変更
1826ファイルの作成日時の変更
1827ファイルのオープン
1828ファイルの読み出し
1829ファイルへ書き込み
182Aファイルのクローズ
0601シリアル通信専用 登録データ読み出し
1610シリアル通信専用 データ登録
1618シリアル通信専用 グロバル信号制御
1615シリアル通信専用 伝送シーケンス初期化
1612シリアル通信専用 モード切替
0630シリアル通信専用 シーケンサCPU監視 登録
0631シリアル通信専用 シーケンサCPU監視 解除
2101オンデマンド

デバイスコード一覧

デバイス記号デバイスコード
Q/LシリーズiQ-Rシリーズ
SM910091
SDA900A9
X9C009C
Y9D009D
M900090
L920092
F930093
V940094
BA000A0
DA800A8
WB400B4
TSC100C1
TCC000C0
TNC200C2
LTS0051
LTC0050
LTN0052
STSC700C7
STCC600C6
STNC800C8
LSTS0059
LSTC0058
LSTN005A
CSC400C4
CCC300C3
CNC500C5
LCS0055
LCC0054
LCN0056
SBA100A1
SWB500B5
S980098
DXA200A2
DYA300A3
ZCC00CC
LZ0062
RAF00AF
ZRB000B0

コマンド解説(一部のみ)

0401

一括読み出し

連続するデバイスをデバイス点数を指定して一括で読出します

● ワード単位でビットデバイスの読み出し

M100から1ワード読出し
コマンドサブコマンド先頭デバイス点数
01040000640000900100
応答データ
応答データ
3412
001101000010010
M107M100M115M108

● ワード単位でワードデバイスの読み出し

D100から3ワード読出し
コマンドサブコマンド先頭デバイス点数
01040000640000A80300
応答データ
応答データ
34127856BC9A
D100D101D102

● ビット単位の読み出し

M100から8ビット読出し
コマンドサブコマンド先頭デバイス点数
01040100640000900800
応答データ
応答データ
00101100
M100M107

1401

一括書き込み

デバイスに値をワード単位で書き込みます

● ワード単位でビットデバイスの書き込み

M100から1ワード書込み
コマンドサブコマンド先頭デバイス点数書込データ
011400006400009001003412
0011010000010010
M107M100M115M108

応答データはありません

● ワード単位でワードデバイスの書き込み

D100から3ワード書込み
コマンドサブコマンド先頭デバイス点数書込データ
01140000640000A8030034127856BC9A
D100D101D102

応答データはありません

● ビット単位の書き込み

M100から8ビット書込み
コマンドサブコマンド先頭デバイス点数書込データ
0114010064000090080000110100
M100M107

応答データはありません

0403

ランダム読み出し

不連続なデバイス番号を指定し値を読出します

● ワード単位で読み出し

ワード読み出しD0,M100とダブルワード読み出しD100
コマンドサブコマンドワード点数ダブルワード点数ワードデバイス番号1ワードデバイス番号2ダブルワードデバイス番号1
030400000201000000A864000090640000A8
応答データ
応答データ
3412010034127856
D0M100D100D101

0801

モニタデータ登録

モニタするデバイスを登録します

● モニタ条件指定なし

ワード読み出しD0,M100とダブルワード読み出しD100
コマンドサブコマンドワード点数ダブルワード点数ワードデバイス番号1ワードデバイス番号2ダブルワードデバイス番号1
010800000201000000A864000090640000A8

応答データはありません

0802

モニタデータ登録

登録したデバイスの値を読み出します

コマンドサブコマンド
02080000
応答データ
応答データ
3412010034127856
D0M100D100D101

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